東京電力株式会社 環境部 技術開発グループ 課長 阿久津信男 番場康弘 東京電力では、2005年までに産業廃棄物の100%リサイクルを目標として、ごみゼロ活動を行っています。そして、2003年の6月からは、「オフィスもごみゼロ」を合言葉に、約3000人が働く本店をモデル店所として、一般廃棄物についても100%リサイクルをめざす活動を始めました。
全員参加でリサイクル100%
「東京電力本店で排出されるオフィスごみは年間約1410トンで、その6割はこれまでもリサイクルされてきましたが、残りの4割について見直し、調査を行った結果、さらに細かく分類すれば100%リサイクルが可能なことが分かりました。そこで、従来の11分類をさらに細かく17分類とし、清掃会社によるフロア内のごみ回収を廃止し、社員ひとりひとりによるごみの分類と排出を実施することにしました。
具体的には、社員は自席で廃棄物を分別・保管し、各フロア1、2箇所に設けた『分別ステーション』に持って行き、17種類の分別ケースに入れます。そしてこれらは、専門業者によって再生紙やトイレットペーパー、繊維原料などに生まれ変わります。」
知恵と工夫で徹底分別
「分別を徹底するために、ルールブックと分別早見表を作成し、分別ステーションと連携した色分けや一目で分かるようなイラスト表示をするなどの工夫をしました。また、分別について迷ったときには気軽に相談できる専用内線『ごみゼロコール(5300)』を設置するほか、全員参加の意識を高めるために全部門から総勢165人が登場するポスターを掲示しました。もちろん、社長も参加しています。そして、分別状況が良好なフロア・部門の表彰をおこなったり、反対に分別状況が悪ければイエローカードやレッドカードを掲示するなどします。結果的に、清掃費や廃棄物処理費は10%程度削減できる見通しです。平成17年度までには、オフィスごみ100%リサイクルの達成をめざします。」 |
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